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2005年03月31日

050331

提出間近だというのに、いろいろな仕事が降ってわいてくる。昨日はシンガポールのプロジェクトのために来日したクライアントと話し、今日は、フランスからやってきた、去年アミアンの美術館のコンペを一緒にやった、古い友達の建築家と会った。このコンペも見事に一等を勝ちえたのであるが、不幸にも、その後政治的な理由で中途で計画がキャンセルされた。からす新聞でも紹介されたプロジェクトである。実は、そのコンペの最後にフランスでまとめたコンセプトの文章が気に入っている。日本で書いた文章を推敲し必要なことを付け加え、フランス語としてよろしい文章になった、はずである。ポンピドーセンターのキュレーターをやっている美術家と明け方近くまで、コンセプトを説明しながら、一緒に頭をしぼって最も相応しい言葉を捜した。
新しい美術館は、デッサンを主体としたコレクションが特徴である。フランスのラスコーの洞窟(http://www.culture.gouv.fr/culture/arcnat/lascaux/fr/)の壁画はクロマニョン人が描いたデッサンである。線画はシンプルであるがゆえ、人間が創造することの楽しみを、もっともよくあらわしているとも言えるのではないか。そんな美術館だから、美術を対象とするのではなく、建築空間もオブジェクティブではない、ひとびとにJOYをもたらすようなものであるべきではないか、という趣旨である。残念ながら日本語バージョンは存在しない。いつか、フランス語の得意な友人にも読んでもらいたいものだ。

投稿者 geta : 2005年03月31日 19:07

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