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2005年12月28日

近頃の私の悩み

 杉並区には犯罪メーリングリストってなものがある。私はそれをば購読している。それで、杉高の脇の通りに程若い露出狂が出没して小学生を脅かしているのか、などと知る。あるいは、上下黒のジャージを纏い、黒の帽子を被り、おまけにマスクまでもしている、などという如何にも怪しい風体の中年男が頻繁に低学年児童に声をかけている、などと知る。はたまた、以前は風呂屋だった辺りでバイクに乗ったひったくりの事犯が発生した、などと知る。

 杉並区は、中でもうちの近所なんざ、世間一般から考えると、相当に安全な地域ではあるけれど、それでも、配信されてくるメールを読んでいると、物騒な世の中だなあ、と思わざるを得ない。子どもたちが安心して、町を歩けないなんて、途んでもないことである。この荒んだ御世に私たちにできることは何かないのだろうか、というと、あるのであります。地域住民がそれとなく町を見張るというか、目を配るというか、兎にも角にも、そんなことが大事なのだそうだ。実際、小さな子が被害に遭う事件が連続して発生して世間を大きく揺すぶって以来、PTAなんぞが町角に立ち、下校時を見守るようにしたおかげで、変質者の出現は減ったようだし、ついでの効果として、日中の空き巣まで減ったようである。普通のおばちゃん、おいちゃんたちのささやかな努力が世界平和に大きに貢献している訳で、実に素晴らしいことである。

 家でぷらぷらしていることの多い私も、少しは世間の役に立てるではないか、と思い立ち、下校時に表に出て、辺りを見回す。近所の小僧っ子どもが帰ってくると、おぅ、こんちわぁっ、なんぞと声を掛け合う。顔見知りだとこんな具合でいいんだけれど、知らない顔の子どもたちにはどう接するのが良いのか。実のところ、これで悩んでいる。だってさあ、私の履いているズボンやジャージの類の過半は黒ですよ。上着だって、黒や濃紺だってことが殆ど。そんな身形の見知らぬおっさんに声をかけられたら、どう思うだろうか、とね。黒尽くめの怪しいおっさんだ、大変だ、逃げろ、ってなストーリーになるんじゃなかろうか。通報されかねませんぞ。だからと言って、目に付かないように、そうさね、古葉監督のように、電柱や木の陰から顔半分出して覗いていたら、それはそれでますます怪しくなってしまう。んだば、わざわざ見て見ぬ振りをすべきなのか。いや、寧ろ逆に、見知らぬ子どもに出会したら、こっちが先に走って逃げてやるのはどうだろうか、などと、だんだん訳が判らなくなってくる。発想の転換だ。赤いパンツにオレンジの上着かなんかにすれば、少しは怪しさが軽減するに違いない、などと。でも、そうすると、それはそれで違う意味で変な人だと思われそうだしなあ。

 暮れも押し迫った今、こんなことで悩んでいるおれって……。

投稿者 zenta : 2005年12月28日 21:26

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