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2007年06月04日

Out of the blue in the face

 『嫌いな食べ物は?』『胃カメラ』なんて言ってたけど、実は食わず嫌いだったのです。出来れば一生食わずにいたいと思っていたのに、とうとう昨日試食する破目に。

先週までよく節制して酒も控え、筋トレ、ジョギング怠り無くやっていたら突然の大吐血で昏倒、それからはスッカリBlue in the faceの日々。痛みは無いが眩暈がひどい。
医者の指示で前夜の九時から絶飲食、禁煙、翌朝九時に病院へ。
早口のチャルメラみたいなオバちゃん看護士の説明はさっぱり要領を得なかったが、ともあれ水薬と麻酔薬と注射をされてアグアグと診療台へ。
左を下に横になりマウスピースを咥えた頃には俎板上の南極?号の心境。院長先生オンミズカラの診察で、これならまず死んでも文句はありません。
鉛筆ほどの黒い管のカメラを無造作にマウスピースに突っ込まれれば、頭上のモニターにピンクに光るわが腹中のLIVE映像が。TVでよく見る画面でも、腹の中をゴソゴソ動く感覚とシンクロするのが、なんとも気持ち悪い。
そう言えば、吉村昭の『光る壁』って小説はこのカメラを開発する技師の話だったなとか、カエルって変なモノ飲み込んだときは口から胃袋吐き出して自分の手でピチャピチャ洗うんだよな、なあんて事を思い出してると、ピンクの壁に白いガムの滓みたいのがくっついてて、先生によれば、それが潰瘍なんですと。若い看護士がカメラのパイプにワイヤをスルスルと通して、先の三つ爪でサンプル採取。「はい摘まんで」「うっ!」腹の中からボディブロー喰らったような変なショックと腹痛の予兆みたいな不快感。画面の胃壁に見る見る血がにじむ。
胃カメラ程度でこれなんだからエイリアンなんぞに棲み付かれたら、さぞや鬱陶しかろうよ。節制してこんな目に遭うんなら、酒なんか止めるもんじゃない、と誓う。

サンプル採取を4回繰り返して診察は終了。検査結果は2週間後と言われ、9枚の胃壁写真がオシャレにレイアウトされた絵葉書を土産に貰いフラフラと病院を出た。
帰路、陽光溢れる川べりの公園でヤレヤレの一服。

    『胃カメラや 
           生命あっての
                   若葉かな』
                           苦笑庵

P.S. そのオシャレな絵葉書ご希望の方は「からす新聞」春日部出張所まで。

投稿者 guffaw : 2007年06月04日 03:54

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コメント

とりあえず今日、小学生たちには、なんでも食べなさいと言い含めてはおきましたが。

投稿者 shachi : 2007年06月05日 00:47

『歌道の極意は身養生に有り』
              藤原定家

『一に健康 二に健康 少々アホでも元気が何より』
              いしい被災地

やはり偉い人はいい事言ってます。
お子達によろしく。

投稿者 guffaw : 2007年06月06日 01:17

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