2005年04月19日
レクイエム−ウェディング・バージョン−
結婚披露宴で音楽をかける仕事をしているが、“ボヘミアン・ラプソディ”の「ママあ、人殺してきちゃったよう」に乗ってのキャンドルサービスだって朝飯前な、披露宴とはそういうジャングルである。
司会者が二人のプロフィールを紹介する場面で、S.E.N.S.というミュージシャンの“R.−wedding version−”という曲を使っている。適度なしっとり感が回る走馬灯のバックにしっくりくる感じで重宝しているのだが、実のところこの曲、そもそも“レクイエム”つまり「鎮魂曲」というタイトルでつくられたものなのであった。それがいつのころからか婚礼業界の必須アイテムのひとつに加わり、揚げ句売る側がタイトルまで変えてしまった。「レクイエム」は「アール」に生まれ変わったのである。さすが日本人である。
しかし先週、そんな婚礼用鎮魂曲に晴れ舞台が。
皆さまご存知の通り、ご新婦のお父さまは半年前、お亡くなりになられました。その直前、病床に二人を呼び、ご新郎に「この子は優しい子です。どうかよろしくお願いします」と、そう語りかけられたそうです。
満場の涙を誘った。“レクイエム−ウェディング・バージョン−”、してやったり。
投稿者 shachi : 2005年04月19日 03:07
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