« 七夕のねがいはなに? | メイン | 今日思ったこと »

2005年07月08日

それが本当に起こってしまったという事、


朝起きたら、仕事に行ったはずのフラットメイトが家にいた。
「あれ、どうしたの?」と訪ねると 「テロだよテロ! バスも電車も動いてないよ」との答え。
TVではニュースがひっきりなしにその情報を伝えていた。

フラットメイトが職場に辿り着けず、どうやって帰ってきたのかなどと言った話を聞きながら、
二人でそのニュースを見ていた。遅めの朝飯を食べる。

携帯がつながらないので、取り敢ずそちらの方面で働いている知りあい、巻き込まれた可能性がある友人にテキストメッセージを送った。テキストも届かないらしく、すぐ返事の返ってくる人もいれば、随分と時間が経ってから返事の帰ってきた人もいる。

それにしても今回のこの騒動。
ずっとニュースを見ていた感想として、警察、消防、病院がとても素早く機能的に働いた印象がある。物凄いパニックには陥らずに、怪我人の手当て、救助などは最大限の早さで行われた気がする。死傷者の数は混乱を避ける為か、なかなか表には出なかったが、昼過ぎぐらいには病院のインタビューでどのぐらい重傷者、怪我人がそこで現在扱われているかが正確に分かっているようであり、そしてこれ以上の怪我人がいればすでに受け入れる準備があると言っていた。

実は外にいた人は、テロだという情報が入るのが一番遅かったのかもしれない、地下鉄でも、もちろん爆発でというアナウスもあったらしいが、セキュリティ・プロブレムやらパワー・フェイリアなどと言ったアナウスが電車が止まった際に流れ、そして、全路線停止が決定し全員避難。バスもその全運行が停止された。


僕とフラットメイトは、暇になったので散歩に出てみた。爆発の一つがあったEdgware Rdは家からも近い。取り敢ず、歩いてその一つ前の大きな駅(Paddington)まで行ってみる事にした。表は車は余り走っていないのに、沢山の人がいた。パディントン周辺のカフェには雑誌や新聞のなどのカメラマンがたむろっていた。車通りはあまりなく、沢山の人がセントラル方面から歩いて帰ってくるその光景は、かなり不思議だった。殆どのお店が早く閉まってしまい、僕らが帰りにテスコ(スーパー)で買い物をした時には、もう閉める準備をしていた。


そう言えば、何となく忘れていたような風潮があるが、これはいつ起こってもおかしく無い事ではなかったのだろうか。
にしてもテロは、こちらが気を付けていても大した予防にはならいから厄介だ。
誰かが悪意を持って行おうとすれば、それを完全に防ぐ事はほぼ不可能に違いない。
例えば僕がテロリストで、物凄い覚悟と悪意があれば明日もう一度それをする事は十分可能なような気がする。

それでも、僕はテロリストではないし。
それをするつもりも無い。


じゃあ、そこにある違いは何なのだろう?


それが本当に起こってしまった現実と、そうでない現実には何か決定的な差があるような気がする。


それは、「風が吹けば桶屋がもうかる」といった具合に、
「誰が悪い」だとか「何が悪い」だとか、いった単純なことではないのかもしれない。


それでも僕らは、お百姓さんの作った米を食って働き、 大工さんの作った家の中で眠る。
近所の床屋の親父は相変わらず元気で、ラジオからは音楽家の奏でる音楽が流れる。


そうやってみんなが暮らしている中で、
誰かを不幸にするためにそのエネルギーを使って欲しくは無いのだ。

投稿者 kajiya : 2005年07月08日 03:21

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://gokarasu.sakura.ne.jp/mt/mt-tb.cgi/186

コメント

 英国でのテロ首謀者にアルカイダが関係しているかはさておき、米同時多発テロ以降、米国内での大規模テロが行われていないのは、やはり当局が厳戒態勢を取っている効果なのだろうか?という事は、政府が過剰とも思える警戒、ともすれば人権蹂躙をおも厭わない警戒をすれば、テロは防ぐ事が出来るのかもしれないと思ってしまう今日この頃。しかし、その警戒には終わりは来ない事を考えると、気が遠くなってる人々は多いのだろうなぁ、、、。さらに、今までの経緯からすると、各国、一度はテロの被害に遭わないと、テロを防ぐ程の警戒に至らないのかもしれない。

 最近、関西に移ってよく思うのが、阪神大震災の影響である。各家庭に必要以上の地震対策を施している。棚という棚には全て転倒防止の安全器具が取り付けてあり、ホームセンターには耐震グッズが山盛りで販売されており飛ぶように売れ続ける。引越屋は元より、電気工事などにも耐震に対するサービスがあって当たり前という現状。これも一重に阪神大震災で痛い目にあったおかげだろう。

 しかし、東京では滅多に見かけない。同じ国内でさえこれだけの意識差がある。マスコミでは地震やらテロやらのニュースはひっきりなしに報じられるが、結局、少し地域が違うだけで所詮、対岸の火事になっているのは、人の性なのだろうか。

投稿者 Ohari : 2005年07月08日 12:34

 君が、今、そこに居るってのは、善くも悪くも、何かの縁なのであるから、しっかりと見て、しっかりと感じて、しっかりと考えられると良いですな。

投稿者 Zenta : 2005年07月08日 20:07

 はい、幸か不幸か身の回りの環境は否応なしに変わって行くので、その中でも常に感覚を研ぎ澄まし、鋭敏に情報を受信し、勉強して行きたいと思います。

投稿者 Ohari : 2005年07月09日 07:37

確かに何かの縁なのかもしれないですねぇ。
自分もこの機会に色々な物を見ておこうと思います。

投稿者 kajiya : 2005年07月09日 08:27

コメントしてください




保存しますか?