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2005年07月20日

本日、都庁で大事件が発生しそうでした。

 免許の書き替えの案内が来たのは先月末。近頃何回かは新宿警察署で更新していたのだが、いつの間にか、新宿警察署での更新という選択肢はなくなってしまったようで、代わりに、新宿免許更新センターというところが用意されている。ほほぅ、都庁の中にあるのかい。
 灼熱というほどではないけれど、それでもどんよりと暑い中、初めての都庁来訪。入口辺りに警備員が二人。私の方をちらりと見るも、声をかける風ではない。もし、私が自爆テロリストで、鞄の中に爆弾が入っていたらどうするのだろう、などと思いながら、いやに鈍い自動ドアをくぐり、建て物の中に入る。現代的というべきなのか、それとも、単に殺風景というべきなのか。空間はある。空間はあるけれど、兎にも角にも、私にはあまり味わいの感じられないものである。何十年か前のSF映画に出てくる類の、絵に描いた近未来……的なしょぼさだなあ。もっとも、このしょぼさが東京っぽさの一つの真実ではある。
 優良ドライヴァであるので、更新作業は非常にスムーズに進む。更新ついでに「高速二人乗り可」を明記してくれ、と頼んだ。三十分程の講習を終わり、新しい免許が交付される。しかし、高速二人乗り云々という記述がみつからない。どうなってんだよ、と、念の為に古い穴開き免許を見てみると、そちらに明記されている。……。廃棄する免許に記載してもらってもね、何にもならないんだけどね。ま、どうでもいいって言やあ、どうでもいいんだけどさ。もうちょっとちゃんと仕事してくれよ、と言いたくはなりますな。
 さて帰ろうかという段になって、尿意を催したので、トイレに向かう。ありゃりゃ、男女が各々一列に大人しく並んでますな。目を凝らして先頭方面を覗きみると、男女それぞれに一つずつしかトイレがない。そんな馬鹿な。こんなにでかい建築物の、人が溢れかえっている広いフロアにトイレが男女各一室。ありえねー、と、思わず、裕梨の口調で呟いてしまった私である。待たされることによる心理効果も加わり、尿意は弥増す。こうなったら、この愚かな建築に抗議する為に、このフロアのど真ん中に進み出て、おしっこをぶちまけてやろうか。そうすると、先程見た二人の警備員が駆けつけてきて、両腕を掴まれたりするんだろうな。するってえと、私はおしっこを垂れ流しのまま、下腹部を公衆の目に曝したまま、警察に突き出されることになるのだろうな。テレビカメラで下半身にモザイクをかけられた逮捕シーンが流されるのだろうか。それも悪くない……などなどと、ばかなことを考えているうちに、順番がやってきて、ぎりぎりのところで、第二都庁舎放尿事件はどうにか回避されたのである。
 この建て物を設計したのは誰だったろうか。丹下健三かな。調べる気もしない。意匠上、あるいは、構造上の云々は扨置くとしても、この広いフロアに満足なトイレを用意せず、あわや、大放尿事件を起こし、一人の自称藝術家の人生を崩壊させてしまいかねない設計は、決して許されるものではない。現実を乖離した設計は紙の上だけにしてくれ給えよ。税金をどぼどぼ使って、こんな建て物たてやがって……責任者出てこ〜い、と叫びたい気分で帰途についた私である。

投稿者 zenta : 2005年07月20日 22:43

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