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2005年09月20日

中秋の名月は harvest moon、収穫の月である。

 もう彼岸の入り。そこで目の前の中高生三人にきいてみた。
「今週の金曜って祝日だよね、秋分の日。それって何の日か知ってる?」
全員知らない。高校生にもなって、
「秋の日でしょ」
「秋の日って?」
「だから秋の日」
その先には立ち入らず、
「昼と夜の時間が同じ日のことです。これを英語では Autumnal Equinox Day といって、エキノックスってのはつまり元はラテン語でね、eqi=等しい、nox=夜、ってことなんですけども・・・(ああ、そうすよね、そんなの興味ないすよね)」
 そんでもここは勉強の場。
「そんじゃあ夏至とか冬至って知ってる? 」
愚問とは言え、なぜきいたかというと、それぞれ the longest day of the year、the shortest day of the year であって、これは現行日本教育下の中学二年二学期以降なら誰もが習得済みの文法「比較」の「最上級」の復習演習なのである。
「なにそれ?」
「考えてください」
(待機)
「浮ばなかったらしかたない、和英辞典を引いてみ」
(待機)
「サマー・・・ソル・・・、先生、これなんて読むの?」

 はあ? なにそれ?

「ちょっと見せてみ」
“夏至”には“the summer solstice”とだけある。ソルスティス?知らんぞ、そんな単語。
 しかし動揺を悟られるわけにはいかない。
「英和で solstice の方を引いて見てみ」
「『太陽が赤道から北または南に最も離れた時』だって。わけわかんない」
「まあつまり、昼が一番長い日と、一番短い日のことですよ。・・・この辞書には載ってないけどね、けっこうロンゲスト・デイとショーテスト・デイって言うことも多いんですよ・・・」

 根拠揺らぐ自信で現場はそんなんで切り抜けたが、そういえば、longest〜、shortest〜をどこで覚えたか記憶にはない。考えてみれば、春分、秋分みたいに夏至、冬至の方にもラテン語源の“正式名”があってしかるべしだ。
 調査の結果、私の記憶に誤りはなく、ほっ。そんで solstice は、sol=太陽、stice=立たせる、というようなやはりラテン語源の言葉であった。

投稿者 shachi : 2005年09月20日 05:45

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