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2007年08月01日

規格統一、なぜかその三

 どんどん話が逸れるのは昔からのことで、驚くようなことではないけれど、最近は、ちっとも元に戻れず着地しないまま、書きっ放しで投げ出す私ですが、今日は大丈夫だろうか。……なんて、自分で心配してりゃ世話ねえな。

 近所の小学生がうちにやってきた際、ちょいと紙に漢字の練習や、あるいは、単なる落書きなどを致したいのであります、というような場面がある。当然、紙を提供することになります。私は萬年筆おたくを自称しているので、紙やノートの類は常時大量に用意してあります。そう言えば、そんなに在庫して商売でも始めるのかね、というほどに、紙やインクやホチキスの芯やクリップなんぞを溢れ返るほど常に手元に置いていましたね、うちの親父も。紙やインク好きって遺伝するのだろうか。
 まあ、そんなことはどうでも宜しい。
 小学生に紙を提供するにあたって、当初は、制限の一切ない無地のものが良かろうか、あるいは、横書き縦書き作図などのあらゆる用途に対応できるべく方眼ものが良いのかな、などと思案。しかし、そんなことよりも、子どもたちにとって大事なのは、紙を無駄にせぬことは森林保護に繋がり、結果、地球環境を守ることになるのであるぞよ、ということを伝えることではないか、と閃いた。
 で、早速、新聞の折り込み広告のチェックを始めたのであります。
 裏は真っ白ってなものが意外にある。主にパチンコ屋のもの。なぜか、特大で片面印刷のものが多い。まあ、それをせっせと折っては切り、折っては切り、すると、B5からA4程度の大きさの紙にして十枚近くが用意できた。次回からは、がきどもには、これらを使用させ、紙を大切にして君も地球を防衛するのだぞ、ということを伝えようと思う。

 で、翌日もやりました。翌々日もやりましたよ。いや、結局、毎日毎日、強迫観念に取り憑かれたように、白い広告をみつけては折って切ってを続けている私です。とてもじゃないが、消費しきれず、各部屋の紙の束は厚みを増すばかり。もう十分にストックされているんだから、取り敢えず、一休みすればいい。そうなのですよ。しかし、止められない。この辺りに私の性格の壊れ気味な感じを見出す人がいるかもしれんが、いや、あるいは、実際そうかもしれないのだが、こういうことをきちんきちんと続けるということは、なかなかどうして気持ちの良いことなのであります。もう後戻りはできない。これは神に与えられた天命ではないか……などとは思わんが、朝起きたら、まず、これをやらないと気が済まない。
 ほほぅ、今日は珍しくも杉並警察からの折り込みが片面印刷ですよ。あとは、パチンコ屋ものの特大が一枚、普通のが一枚。それに不動産屋の妙に黄色いのが一枚か、なんて。

 紙を大事にするということは素晴らしいことだし、それが巡り巡って世界平和に繋がっているのだと信じて疑わない私であるけれど、これをこのまま続けていくとどうなるのだろう。もしかして、これって、ワイドショーで取り上げられるゴミ屋敷のおっさんへの道なのではないか、と思い至る。あわわわ、あわわわ。大いにはっとして、紙を折る手が止まった。まじすか。儂もいずれはゴミ屋敷のおっさんか……。
 いや、だが、やはり、やめられない。今日も私は紙を折って切って、そして、きっと明日も折って切って折って切って……。

投稿者 zenta : 2007年08月01日 20:21

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