« 規格統一、なぜかその三 | メイン | 規格統一、なぜかその四 »

2007年08月07日

石松

 毎日こう暑いと風呂屋に行く時間も早まろうというもの。そうすると、いつもとはまるで違うメンツ。中に一人、大魔神みたいな顔をした長髪で小太りのおじさんがいる。これを石松という。石松は必ず湯船からいちばん近い場所を選び、時間をかけ、念入りに身体を洗う。洗髪など、200ミリのシャンプーボトルをかれこれ5年はもたせている私とは違い、大量消費、アフロになっていつまでもゴシゴシやっている。
 それだけなら別に何でもないのだが、石松は、ガンをつけるのだ。湯舟に浸ってはぁ、今日も熱いぜべいべぇ、ふぅ、と正面を向くと、そこに石松。アフロのままじいーっとおれを睨む。なんだかわからんが、この手の人に関わるのはやめよう、と思って睨み返したりはしない。その後観察を続けてみたら、どうもだれかれ構わず睨みつけてるみたい。
 つい出来心で一度睨み返したらどうなるかと思い実行してみたことがある。二、三十秒ぐらいあっただろうか、石松は目を背けた。そして私の上がりしな、用意してあったケロリン洗面器一杯の冷水を私の足下めがけてざばーん。なんだ?これは。仕返しなのか? でも、ひんやり気持ちいい。よくわからないけど、サンキュー石松。
 それからはもうできるだけ目を合わせないようにしているが、私は認識されているようで、湯舟から上がるタイミングを見計らって、ざばーん攻撃の準備がなされている模様だ。そこで私は上がる振りをして、やっぱもうちょっと、と足を引っ込める。無人のタイルに空しくざばーん。石松の背中が震えている。おれはもっと大人にならなければならない。
 風呂屋で他人同士が言葉を交わすことはほとんど無いけれど、石松のほか、ぬりかべ兄弟、森進一、ダルピッシュ、おっぱい、腕立てじじい、パチンコさんなどなど、けっこうな知り合いでなのある。

投稿者 shachi : 2007年08月07日 11:40

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://gokarasu.sakura.ne.jp/mtj/mt-tb.cgi/102

コメント

ぬりかべ兄弟から順次頼む。

投稿者 guffaw : 2007年08月14日 15:40

石松遊び、やってみたいな、石松遊び♪

投稿者 flint : 2007年08月15日 13:14

 へい、順次これから巡回していきやす。

 それからflintさん、気をつけなさいましよ。あたしはもう、いつ石松が暴発するかと気が気じゃないですから。

投稿者 shachi : 2007年08月24日 00:05

コメントしてください




保存しますか?