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2008年01月16日

雪だるまのように

 寒さが苦手である。暑さは然程苦にしないけれど、寒がりっぷりは相当なもの。その一方で、団体行動が苦手だし、他人様の運転する乗り物は拒否するものだから、移動は自ずと単車からチャリ。あれ、何だか、チャリって響き、懐かしいな。チャリンコ。うーん、これはもっと懐かしい……って、そういう話ではなかった。

 それゆえ、防寒対策は最重要事項の一つなのである。先日のカウントダウン・ライヴの際にも完全防備。これからアラスカに降下する精鋭部隊のような勢いで。若いメンバーには、どんだけ厚着してんですか、と呆れられた。いや、そんな話でもない。

 そんな私が愛用するのは、ダウン・ジャケットであります。もこもことあったかいし、軽いし、大好き。下にはズボンの上からパラシュート・パンツを着用。ダークなカラーゆえ、薄汚れた雪だるまの如き姿。
 然るに、チャックが壊れただの、雑な保存状態のせいで背中にクリーニング屋の袋の柄の通りに焼けが出てしまったり、などなどと、いくつもあったものを次々に捨てていっているうちにダウンは一着しかなくなってしまった。パラシュート・パンツは行方不明になったり、お尻が擦り切れてきたりで全滅の直前。
 これから冬本番というところ、これでは如何にも心細いということで、慌てて買い物に出かけた私でありました。自転車で移動できる範囲ですけれど。

 店の中をうろつき回るが、もっこもっこのダウンがない。どうなっているのだろうか。店員のお兄ちゃんを呼んで、尋ねました。
「ぱんぱんに膨れ上がったダウン・ジャケットが欲しいんだけれど」
「いやぁ、今はないっすね」
 しまった。衣類の業界は既に春物に移行してしまったのか。と思ったけれども、ところが、そういうことではないらしい。「今時、厚手のダウンははやんないんすよ。ライトなやつでも十分あったかいんです。だいじょぶっすよ」などと宣う件の店員くん。羽の配合比率が何たらかんたらで、生地や縫製がどうにかこうにかなせいで、薄手でも昔の厚手のものと同等に暖かいそうな。
 いやや、いやや。私はぱつんぱつんに膨れ上がったダウンを猛烈に欲しているだ、と力説するも、ないものはない、という、ま、至極当然の返答。

 ほんじゃあ、ダウンは諦めるから、パラシュート・パンツを見せてくれ給え、と頼んだところ、「今時パラシュートはないっすよ」と即答する今時の店員くん。「そもそも今じゃ米軍でも使ってないし。アメ横でビンテージでもさがすしかないっしょ」というような今時の返答。
 仕方ないので、代替的な代物を購入してきたけれど、どうにもこうにももこもこ感が不足している。

 私は全身もこもこのもっこもこの薄汚れた達磨状になりたいのに、世間の流行りがそれを許さないのですなあ。ううむ。
 衣類に拘るのは中学一年生ぐらいで卒業したつもりだったが、こんな目に遭うと、反骨魂、あるいは、天の邪鬼魂的なものが、内側からふつふつと沸き上がってきて、こうなったら、お笑い番組で使用されるような、相撲取りの着ぐるみ様のぶくぶくぶーでー風味の全身ダウンウェアでも特注してやろうか、くそったれが、おらおら、などと、意味もなく息巻いてみたり……するほどでもないんだけどさ。でも、やっぱり、ちょっと釈然としないわけで。

投稿者 zenta : 2008年01月16日 19:56

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コメント

先日、我が家の女どもに連れられて古着屋に行ったら、いくらでも有りましたよ、もっこもこのダウンジャケット。いいトコで大体2000yen位だったかな。
そちらにも有るかどうかは知りませんが、探してみたら如何?
因みに僕は、以前そこで買ったジャンパーがあまりに擦り切れたので新しい古着(?)を探しに行ったんだけど「まあ、これなら」というのが1200円で、半額セール中で600円。更にそのジャンパーのポケットを探ったら100円玉が出てきたので、500円で文句の付けようの無い紳士が出来上がりましたとさ。


投稿者 guffaw : 2008年02月05日 06:26

 結局、かなり雪だるまっぽい、にせのパラシュート・パンツがみつかり、入手しました。
 もこもこのジャケットはみつからないので、そこそこので手をうっておりまする。

投稿者 zenta : 2008年02月15日 20:00

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