2006年01月25日
あがっていってくださいよ
くそ寒い中、環七を単車でのこのこ北上し、火事で亡くなった友人Kの店の焼け跡を見に行った。近づくに連れ、何とはなしに息苦しくなる。
やっとのことで現場に辿り着いてみると、そう広くはない焼け跡に、ちょいと風に吹かれるだけで相当に危うい様子ながらも、どうにかこうにか残存する煤けた店構え。昭和30-40年代の駄菓子屋を彷彿とさせる。
野郎、ここで死んじまったのかぁ、呆気ないもんだなあ、などと、ぼんやりと眺めていると、何たることか、焼け焦げた硝子の引き戸をがたがたいわせながら、K本人が顔を出した。
「全太さん、昨日はわざわざお通夜に来てもらってすみませんでしたね」などと言う。
「おぅっ、そんなのは気にするなよ。それより、おまえ、死んじまったってのに、ここで何やってるんだ?」
「まあ、いいじゃないですか。とりあえず、ちょっとあがっていってくださいよ」
「ちょっとあがっていって、って言われてもねえ……」
こんな夢を見たよ。
投稿者 zenta : 2006年01月25日 22:34
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