2006年02月28日
テアトアトーン
無知ということがある。tear は名詞で「涙」、「ティアー」だが、動詞「〜を裂く」の時は「テア」と読む。語源的にも両者は別。現在、英語を生業の一部としている私がこれを知ったのは、一年間イギリスで暮らし、帰国した後だった。Joy Division の名曲、“Love Will Tear Us Apart”を何度歌ったかわからないが、長く「ラーヴィル“ティー”アサーパー」って歌っていてしまった。恥じている。
わかってみれば、そうだよな、発音してみりゃ「着ている」の wear と同類で、活用だって wear-wore-worn、tear-tore-torn で納得。
せっかく英語を勉強したのだから、世間の無知を正さねばなるまい。披露宴である。笑ってるばかりじゃあ(2005年11月08日)芸がない、さあ、キャンドルサービスのリクエストは Natalie Imbruglia の“Torn”だ。
Nothing's right.
I'm torn.
I'm all out of faith.
This is how I feel.
I'm cold and I am shamed
Lying naked on the floor.
正しいことなんて何もない。
私、混乱してる。
何も信じられない。
こんなふうに感じるの、
寒くて恥ずかしくて、
裸で床に寝そべってる。
tear の過去分詞 torn は「裂かれる、乱される」。なぜ幸せな二人がトーチを手に各テーブルを回る披露宴主要場面のバックがこの曲なのか。可笑しい。そして、嬉々として「どうです?いい曲でしょう、今お薦めなんです」とこの曲を試聴させる相談員たちの様子もまた、なんか微笑ましくニッポン的で可笑しい。とは言え、一応その日彼らに歌詞内容を伝えて帰ったら、その後“Torn”は激減。なんか笑の種が一つ減ったようでちょっと残念でもあるが、シャーリーンの方はまだまだ健在だし、心配無用か。
投稿者 shachi : 2006年02月28日 19:45
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