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2006年06月28日

悪代官の印籠

 金を儲けたければ悪いことをするに限るということは、堀江某や村上某というものが証明してくれた。お縄を頂戴する身になったとて、最終的に手元には途轍もない大金が残るわけであり、笑いが止まらない。前科がついたかて、あんた、お金にはかえられまへん。名より実を取る言いましてな、と北叟笑むことであろう。その様を見た年少の者どもは、ほほぅ、そないなことなら悪いことするに限りますがな、と考えるようになるのが自然である。であるからして、今後、日本ではどんどん悪党が増え、ますます善人が馬鹿を見ることになるのでありましょうなあ。まっこと情けない話である。

 『水戸黄門』『大岡越前』などなどの毎週毎週大差ない物語を繰り返すばかりの番組が大変人気があることから考えるに、日本国民というものは勧善懲悪を心底愛する人の集まりなのではないかと思うのだが、あれは、つまり、現実に勧善懲悪なんてことはないのさ、ということが前提にあるのですな。考えてみれば、勧善懲悪が日常茶飯事であったならば、丁髷結ったよぼよぼの爺さんが印籠を振り回して勧善懲悪を施す姿を見て喜ぶ必要などない訳であります。あれは、現実には存在しないからこそ人心を魅する非現実の世界。現実の世界では悪党と悪代官が結託して蔓延り、下々の者を虐げ続けるのであります。

 黄色や赤の印籠を振り回すワールド・カップの悪代官を見て、こんなことを私は思いましたよ。

投稿者 zenta : 2006年06月28日 13:11

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