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2007年11月30日

工事現場

とはってもバンドの方じゃあなくって、本当の工事の現場でして。仕事は工事の見積もりをしているくせに、肝心の工事を一度も見たことがないということで、ようやく見せてもらいに行きました。現場には想像していた通りの粋な兄ちゃんたちがいて、ちょっとしたトラブルなんかもあったりしましたが、陰気に事務所に篭って仕事してるよりずっといいです。一度しか見てないのに判断するのはいいかどうかはわかりませんが。休みが潰れるのだけちょっと・・・。

投稿者 quwabara : 19:10 | コメント (0) | トラックバック

2007年11月28日

&#8722

 「これってお宅で合ってますよね」と、顔馴染みの宅急便配達のおじさんがやってきた。差し出された荷物を見ると、タワー・レコードからのもので私宛てになっている。そう言えば、何日か前に、カツヒロシ絶賛お薦めのポルナレフの5枚組ベストを注文したんだったなあ、と思い出す。
 「ああ、うちです、うちです」
 「いやあ、変な住所になっているから、ちょっとだけ悩んだよ」と彼が指し示したところを見ると、番地の部分の数字の間の、本来ハイフンがあるべき場所が全て「&#8722」に化けてしまっている妙なラベル。「4&#87223&#8722……」ってな具合にぐしゃぐしゃと。何じゃこりゃ。
 「ここんちは毎日のルート配送みたいなもんだからさ、わかったけどね。じゃあ、判子、お願いします」

 ゆるやかな引き籠もり生活を送るためには、必然的に郵便や宅急便に大きに依存せざるを得ぬわけで、ま、その結果、配達関係の人々とは顔馴染む率が非常に高い。外……と言っても、近所だけどさ……で出会っても挨拶を交わすような仲になっている。加えて、この「全太」って名まえがね、住所特定のためには良かったんでしょうな。これが仮に「信夫」や「勇治」ってなものだったりしたら、ちゃんと届いたかどうか怪しいものである。

 タワー・レコードの伝票作成ソフトが壊れているのか、データを整理したおねえちゃんがハイフンを入れるべきところに全角マイナスを打ってしまったのか。兎にも角にも、いくら待っても注文していたCDが届かねえじゃねえかよ、こんにゃろめ、うぎゃぎゃぁ、と叫んでいる人が全国にはいくらもいるのではなかろうか、と心配になる。
 予約して心待ちにしている新譜がちっとも届かず、そのくせ、友だちからは、今度のアルバム聴いたか、まじくそかっこいいぞ、うしししし、なんて電話が入ってきたりしたら、そして、それが中学生の頃だったら、鼻血が出るほど悔しかっただろうなあ。今は……それぐらいじゃ鼻血は出ない。それは良いことなのか、悪いことなのか。

投稿者 zenta : 02:42 | コメント (0) | トラックバック

2007年11月27日

もったいない。洗濯編

 我が家電最年長の洗濯機の排水切換レバーがついに破損。洗濯、脱水タイマーと同じ形の回転式のやつ。そもそものレバーはとうに取れちゃってて、芯に大きめのクリップを取り付けて代用していたのだが、その芯がこのほどボロッと崩壊したのである。でもまだまだ。先細のペンチを突っ込んだら引っ掛かるところがある、大丈夫、排水口の開閉は可能だ。洗濯槽も脱水槽もしっかり回るんだから、捨てたりしない。もったいない。
 よし、洗濯続行だ。こすれて薄くなってきた靴下やらほつれてきたシャツやらあるけど、まだまだ。もったいない。しかし、そういうのと違う次元で悩ましいのがある。バスタオルだ。タモリも言ってたけど、一回使っただけで洗うのはもったいない、に関する決断のことである。今日は天気がいいんだからすぐに乾くんだから何を躊躇するのかと、わかってはいるんだけど、習慣の恐ろしさというのか、貧乏性というのか、とにかく、一度手に取った一回使用タオルをまた元の銭湯セットの上の定位置に戻す、こいつを洗わなければその分、水資源保護の足しになるじゃないか、そうだよ、水がもったいないよ。
 それにしてもあの隣りのアパート、子供3人抱えた洗濯母さんがいて、その人はたぶん昼働いてたんだろう、いつも夜、洗濯をしてたっけ。毎晩決まって6時から8時まで、365日じゃないかと思えるほど途切れなく回っていたその洗濯機が回らなくなってそろそろ1年。夜逃げだ。大家がどんなつもりかわからないが、カーテンの閉まった部屋に片づけられた気配はなく、ただ雑草の背が物干し台の半分まで伸びたぐらいで、洗濯機もそのまんま。もったいない。

投稿者 shachi : 01:11 | コメント (4) | トラックバック

なんだか年季が入って来たせいか、我がT荘も怪談じみて来ましたね。
夜逃げも辛いけど、中でじーっとされてたらもっとヤだね。

投稿者 guffaw : 2007年11月30日 06:43

 ちかごろじゃ、隣もそうだけど、人が変わるたびに風呂がつき、いまじゃうちの棟でないのはあたしんとことキクチさんだけです。

投稿者 shachi : 2007年12月07日 02:14

そっかあ。
すると右端のイノウエさんちも出てったわけ?
なんか淋しいな。

いま、東京は湯銭いくら?
大家さんとの交渉次第では、風呂付けて貰った方が安上がりかも知れないけど、そうすると君の銭湯レポートが読めなくなるしなぁ。
困ったなぁ。

投稿者 guffaw : 2007年12月09日 04:54

 イノウエさんってあんまり覚えないけど、今住んでる人は間違いなく私より後の人です。
 銭湯は、430円。毎日行くわけじゃないから、風呂付けてもらうのとだいたいおんなじぐらいの値段なのかな、とは思うけど、やっぱ風呂屋が好きなんで、行き続けますよ、いくらになっても。つぶれるまで。

投稿者 shachi : 2007年12月09日 21:08

2007年11月23日

やられました。のその後

先日もお書きしました自転車の盗難ですが、諦めかけていたところ、なんと見つかりました。しかもかなりのご近所で。犯人のくそ野郎は見つかっていませんが、保管していてくれた方がいまして、ほとんど無傷で返ってきました。多少盗まれているものもありますが、返ってきてくれたことが本当にうれしいです。警察はまったく使えなかったので、交番に行って文句言ってやりました。変なチンピラしかいないと思っていましたが、中野新橋にも優しい人はいるんですね。しかし、人生って面白いもんだなぁ。

投稿者 quwabara : 20:00 | コメント (2) | トラックバック

いやー良かった、良かった。
きっと英語履修を嘉された英語の神様が自転車の神様に話つけてくれたんだぜ。
今後は出来心を誘わない為にもぜひ施錠を。

それにしても「交番に」なんて文句言ったの?

投稿者 guffaw : 2007年11月26日 03:17

さっそく二重にして施錠しております。
警察には役に立たない、使えない的な内容のことを言いました。へらへらしたあの態度が今思い出すと腹立ちますね。

投稿者 quwabara : 2007年11月26日 20:39

2007年11月21日

風邪抜けず

 ずるずるずるずるとなかなか風邪が抜けず、すっきりしない。ちょっと微妙に頭の中ももやもやするわけで、そうすると創作活動なんかももやもやするような、演奏なんかももやもやするような、カレーを作ってみても、ばか話をしてみても、何だかみんな微妙にもやもやするような。

 先月、知り合ってから30年に垂んとする古い友人の個展を覗いた。作風が著しく変化していることに驚嘆する。良い意味での裏切りだ。こんなに大きく変わったのは初めてではないかと思う。近頃、彼があれこれのややこしい病で体調を崩していたことを知っていた私は、体調の変化が作風の変化となって表れたのだなあ、うむうむ、などと勝手に思い込む。

 遡ってみれば、私が単車の事故で頭に罅を入れてしまった時にも、作風の変化は生じたのであった。その直前までは、パンク/ニュー・ウェイヴの中でもアヴァンギャルドに寄った側にいたのだが、漸く退院して娑婆の空気を吸えるようになってからかなりの間は、猛烈にポップな方向に傾いてしまい、過激な音楽は、書いたり演奏したりという以前に、聴く気さえしなくなっていた。様々な音楽をあれこれぐずぐずするようになってから30年以上にもなる。その時々であっちこっちに揺れながら、曲折し続けているわけだけれど、あれほど劇的に嗜好が変わったことは、ない。断言。

 そんなわけで、風邪でずるずるもやもやな場合、ずるずるなりにもやもやなりに曲や文章を書けば、それが自然な私の今なのですよ、ほら。そんなことを嘯いてみるが……。

投稿者 zenta : 00:44 | コメント (2) | トラックバック

「最近イギリスの若者の間ではパンクロックという音楽が流行しており、中でも『性手槍』という楽隊が人気だという。パンクロックなる音楽がどんなものかは知らないが、楽隊名からみてロクなものではないだろう」とは30年ほど前の、中国は『人民日報』の記事ですが、近頃では日中の違いこそあれ『赤旗・日曜版』に「ニルヴァーナ」だの「フー・ファイターズ」だのの活字が躍っております。ディランじゃないけど確かに時代は変っているのかもしれまへんな。

因みに勤労留学生の戴君に「性手槍」の意味を尋ねたら「おお、オチ*チ*」と嬉しそうに教えてくれました。

投稿者 guffaw : 2007年11月28日 03:31

韓国のパンクバンドがやたらとかっちょいいっス。

GUKDO

サビの部分が「気合いだーっ」と聴こえます。空耳?

投稿者 flint : 2007年11月28日 23:08

2007年11月20日

嘔吐

 近ごろは婚礼の仕事でレストランに出かけることが多い。今日はイタリアンの“テロロッソ”へ、近ごろ読まねばならぬ破目になったサルトルの『嘔吐』を読みながら向った。

 人間。人間を愛さなければならない。人間は讚嘆すべき存在だ。私は吐きたい――そして突如あれがやって来た、あの〈嘔気〉が。

 20年ぶりなんで、なんか懐しいな。それはともかく、婚礼に魂を売ったレストランは質が落ちるというのが定説。儲かりゃ何でもありかい、それがあんたのレゾン・デートルかい、と、かなりの数のスタッフが見切りをつけてるんだって。たしかに、時間に追われて「早く食えよ」と言わんばかりに皿を下げようとしなくてはならない、とか、それじゃ専門式場と同じですな。あんな美味そうな「蟹と九条ネギのスパゲッティーニ」、式場じゃ出て来ませんぜ。ゆっくり味わわせてあげたい気持ちはわかる。まあ、レストランにしてみれば代りはいくらでもいるわけで、テロロッソでは、去っていった者は、わけのわからぬ〈嘔気〉を感じつつ食堂を出たロカンタンみたいな扱いだ。

 一挙にして私は人間の外観を失った。そして彼らは、非常に人間的なこの部屋から、後ずさりして逃げて行った一匹の蟹を見たのだ。
 (誰かに)「おれを助けにこい」と言ったならば、「なんだいこの蟹は」と彼は考えただろう。

 今日も両親は美味そうな料理に一切手を付けずに酌をして回るのに忙しい。さらに、なんだか新郎の同僚がずいぶん騒がしいなあ。て言うより一人、危ないのがいる。日本酒持ってこーい、っつって、先輩後輩かまわず一気させ、自分はラッパ飲みが始まった。大丈夫かこいつ。イタリアンだから日本酒の在庫は少ない。10本飲み切っちゃった。で、やっぱ大丈夫じゃなかった。涙涙のはずの新婦さん手紙朗読にチャチャ入れまくって台無しだ。親戚のおじさんが「静かにしなさい」なんてたしなめてもお構いなし。トドメは新郎が謝辞で。「なんか大騒ぎで行儀悪いですが、私も含めて愛すべき連中です。みなさん大目に見てやって下さい」。
 見られるわけなかろうよ。新婦父、激怒。おまけにあいつ、吐いてやがった。そんなゲロロッソにフランス人の星は無し。てゆうか、対象外だよな。

投稿者 shachi : 01:30 | コメント (0) | トラックバック

2007年11月16日

お勉強

先日まで資格の試験のために勉強をしていたのですが、それが終わってしまったためにやることが無くなってしまいました。ふとした時に、英語勉強しようかなぁなんて思ったのがきっかけで、最近曲がりなりにも勉強をしています。高校・大学時代の参考書や塾のテキストを引っ張り出してみたり、洋書を買って読んでみたりしてますが、まぁほとんど意味がわからないので四苦八苦しているところです。しかし、今更テキストや参考書が役に立つなんて思ってもみませんでした。飽きるまでは勉強してみます。

投稿者 quwabara : 00:50 | コメント (4) | トラックバック

 いいですなあ。英語を勉強して損はないし、頭は使った方がいいですよ。放っておくとどんどんどんどん劣化しますからね。
 社会人になったら勉強したくなったって話をよく聞くが、間近に見たのは始めてのような気がする。ま、困った時には、shachiくんなり誰なりが助けてくれるんじゃないかな。

投稿者 zenta : 2007年11月18日 14:46

なんでかわかんないんですけどね。やらされてやるのと、やりたくてやるのじゃエライ違いです。

投稿者 quwabara : 2007年11月19日 19:53

 身に付く度合いにもエライ違いがあるよ。楽しみなせえ。

投稿者 zenta : 2007年11月19日 20:32

 自発的ってのがいいね。いつでもお助けしますよ。

投稿者 shachi : 2007年11月22日 01:33

2007年11月14日

花見の終わる頃

 玄関脇の小庭と言えば、畳が一枚か二枚って程度の広さ、いや、狭さである。しかしながら、さる六月、泥酔の力に押されてクリック、クリック。そんないい加減なことで、気がつけば千二百坪余りの土地を持つ地主様となった私である。然れども、今年はそれを何に活かすことのなきうちに終わってしまいそうである。
 まずは、現場を見ないことには話が始まらないよなあ。当たり前だ。先日は、発起したはいいものの、寝惚けたまま飛び出したがために訳のわからぬ道行きとなり、目的地に辿り着ける筈もなく、空手で帰路につく破目に陥った。
 今回は、心を入れ替えて、ちゃんと土地の場所を確認してから、エンジンをかけ……って、今時、随分冷え込んできておりますからね、相当にキックにキックを重ねねばかからんのだろうなあ、嫌だなあ、と今から腰が引けている。何たる根性なし。

 兎にも角にも権利書を確認してみよう……って、あっ……あはっ……やっぱ、そんなことだよね、安かったもんなあ、そうそう近場に土地なんか買えっこないよ。子どもにだってわかりましょう。はは、予想通りですよ。驚くこたぁない。ない、ない。
 判明したことは、単車で出かける必要性はない、というか、単車では辿り着きようがないということ。じゃあ、電車を乗り継ぐのかというと、そんなことでもない。道路や線路があるような地所を小学生の小遣い銭みたいな金額で買える道理がない。では、船? 船で行くのかい? ま、広げて言えば、船なんだけどさ。燃料やらあれやこれやが微妙に違う船でね。NASAとかが作っているやつ。宇宙船ってやつが必要なようである。あはは。

 火星か。遠いなあ。気軽に出かけて、二、三泊して帰ってくるという距離ではない。少なくとも数年は住むような心意気でなくては難しかろう。人気もなくて寂しいところなんだろうなあ。人混みは嫌いな私だけれども、誰もいないってのも何ですなあ。ご近所付き合いもなくなってしまうのか。今日はカレー作りますけど、どうですか、なんて会話もなくなるのでしょう。
 旅は道連れなんて言葉もある。誰か、火星に土地を持っている人がいないものだろうか、とインターネットを検索してみたら、いましたよ。奇遇にも私と同じ杉並に住まっていらっしゃる美しいお嬢さん。その鳥居さんという女性は、中野から杉並に越してきて間もないようだけれど、事情があって、ここを離れたいので火星に土地を買ったと仰っているようである。仲間をひとり(一方的にとはいえ)発見しただけで、少しく元気の出てくるところが、戯けものの典型だよなあと自分でも思う。でも、率直に、嬉しい。

 家内と猫二匹を引き連れ、ご近所であるらしい鳥居嬢を誘い、赤茶けた星へ転居しようかなあ。年内というのではあまりに忙しいので、いつ頃にしますかねえ。地球での最後の花見を終えて、五月頃ではどうだろう。

投稿者 zenta : 14:36 | コメント (1) | トラックバック

現在、Z様ご購入の分譲地は早朝4時ごろ東の空にて御覧になれますが、そのやや右上に凄まじい光を放っているのが、皆様おなじみの土星でございます。
火星から区間準急で二駅という好条件、木星よりさらに格安のお値段で輪ッか付き。
小社と致しましては、こちらも併せてのご購入をお勧め申し上げる次第です。

          太陽系不動産 外惑星部

投稿者 guffaw : 2007年11月20日 03:02

2007年11月10日

炬燵に猫

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左奥、だるま、右奥、蹴鞠、手前、猿。蹴鞠はなんだか恐ろしい形相だにゃぁ。

flintが炬燵を出してくれたのにゃぁ
ポカポカ暖かくて嬉しいにゃぁ
我等が6人で入っていると、電源を入れなくても暖かい
スーパーエコな炬燵なのにゃぁ
人間は我等の体温でポカポカしているのにゃぁ

投稿者 flint : 03:34 | コメント (1) | トラックバック

 羨ましいですなあ。うちでは相変わらず、でぶがちびを敵視しており、一緒に寝るなんざ、夢のまた夢。

投稿者 zenta : 2007年11月18日 14:54

2007年11月09日

流行

最近周りで流行っています、風邪が。母親であったり、友達であったり、そんな自分もまんまとうつされてしまいました。熱が出ることはありませんでしたが、咳が止まらなくって困っている毎日です。事務所に菌を撒き散らかすだけ撒き散らかすかしたので、何人かうつっているかもしれないですが、また火曜から研修で暫く事務所を離れるので気にしないことにします。

投稿者 quwabara : 00:13 | コメント (0) | トラックバック

2007年11月07日

カード、止められました。の続き

(前号までのあらすじ)
クレジット・カードを止められてしまったゆるやかな引き籠もり全太。カード会社に問い合わせるも、担当部署は激烈に混み合っているということで、先方からの電話を待つことに……。

 電話を切って、待つことさらに十分ほどかな。他のことを始めて、カードのことなど忘れかけていたところで、電話が鳴る。緊張気味の男性の声で、いきなり平謝りの連続。どういうことかというと、カード情報を含む私の個人情報が流出してしまった、という連絡が丸善からあったそうなのだ。で、慌てて、カードを停止させていただきました、とのこと。本人(私)に連絡なくカードを止めるなんてことがありえるのか、と問うと、あってはいけないことで本当に申し訳ありません、という平謝りの連続に戻る。で、平謝りの合間に、本日、速達でカード番号変更の申し込み用紙を送る(「送った」ではない)のでそれに署名捺印して送り返せ、と言う。そうしたら、一週間から十日程度で新しいカードを送ります、とな。その間、私はどないしたらええのん、と尋ねると、当社のカードは使えません、というわかりやすい回答。お宅のカードから自動引き落としになっているものもいっぱいあるんだけれど、そういうのはどうなるの、と尋ねると、お客様の方で、個別にお取引先の各社様に御連絡下さい、だって。ISPや電話やらレンタル・サーヴァやら、十件近くあるんだけどね。やってられんよ。
 一応、合間合間には、誠に申し訳ありません、という言葉が挟まれてはいるのだけれど、だんだん耳も麻痺してきて、心が籠もっているようには全く感じられない。先方の心だって麻痺して、ただ呪文のように繰り返しているだけに違いない。
 ちなみに、この連絡もないままにカードを停止する乱暴な会社は楽天カードというところ。ソフトバンクとか楽天とかUSENとかライブドアとか、そんなのを使っているから、痛い目に遭うんですよ。あなたは阿呆ですか……とK川が嬉しそうに言う姿が思い浮かぶ。あーあ。

 壊れた機械のように「申し訳ありません」をループする彼に、これって私だけですか、と尋ねると、丸善さんからカード情報までが漏洩してしまったのは十数万件(!)ですので他にもたくさんいらっしゃいます、というようなことをもごもごと呟くように教えてくれる。考えてみりゃ、カード会社も被害者の一部であるような構図なわけで、謝り続ける彼に少しは同情したくもなるけれど、だからと言って、本人に連絡せぬまま止めるなんざ、酷いよね。
 仮に、私が海外旅行中だったらどうなってしまっただろう。パリの街角で現金がなくなり、カードは止められてしまった。二進も三進もいかなくなり、気がつけば、裏通りで物乞いをする破目に。右や左の旦那様、とやっているところに、粗暴な白ギャルソン群が通りかかり、この腐れアジア人が臭えんだよ、なんて蹴られたりして、あひぃあひぃ、やめてください。嗚呼、神よ、私が何をしたと言うのでしょう、と天を怨む身の上に陥ることだって、ありえなくはない。
 あるいは、ホテルの最上階でマンハッタンなぞを傾けての顧客接待の場面。カードで支払う心積もりで何杯も何杯も、つまり財布の中身の何倍も呑んでしまっていたりしたら、どうなるのだろうか。泥酔するのは確実だが、それだけではない。いやいや、今日は私にご馳走させて下さい、なんてんで、カードを差し出すと、向こう側で蝶ネクタイが少しばたばたした挙げ句、お客様、大変申し訳ないのですが、このカードは使用不可になっておりますので、現金か他のカードでのお支払いをお願いします……なんてことになったりして、折角の酔いも醒めますよ。
 いやあ、ゆるやかな引き籠もりで本当に良かった。おかげで出先でのトラブルに巻き込まれずに済みました。それにしたって、インクを注文した文房具屋さんに、あの全太ってやつ、カード止められてやんの、うひゃひゃひゃひゃ、などと笑いものになっているかもしれないわけで、少しく名誉が傷つけられている可能性は否定できない。ま、いいんだけど。

 とにもかくにも、丸善からは何の謝罪もない。念の為に、ホームページを確認してみたら、クロールに残さないための対策なのか、PDFの書類がちっちゃく用意されているばかり。それをダウンロードして読んでみると、データベース管理を外注した先のNTTコミュニケーションズが悪いんだよ、と暗に言い訳しているようにも読み取れるような文章。丸善よ、本当に地に落ちたな。こういうのを隠蔽体質、責任逃れ、と言うのではないのかね。
 私が丸善の経営者だったら、何万年かかっても、お客様一人一人へのお詫びの行脚に出ますよ……ってのはさすがに無理だろうから、せめて、丸善とNTTコミュニケーションズの連名で詫び状を出すぐらいのことはするね。ウェブ上のちっちぇえPDFで謝ったつもりなんて、客をばかにするにもほどがある。真当な詫びがあるまで、丸善からは何も買わない、と決心しておる私です。まじです。

投稿者 zenta : 01:02 | コメント (4) | トラックバック

カードなんか持った事もないから、Z君のトラブルのいきさつが、もうひとつよく分からんが、「アンナ・カレー二ナ」ばりの大作での苦情から見て、どうも丸善が生意気らしい。(違ったらゴメン)
かくなる上は日本の青春芸術派の伝統に則り、今回私めが丸善の本棚に檸檬型のバク*ンを...。

投稿者 guffaw : 2007年11月08日 08:44

K川です。

zentaさん、それは災難でしたね。
ともあれ、勝手にお金を使われたとかの面倒な事件に巻き込まなかったのは幸いでしたね。

とは言え、ふふ、楽天カードですか。
だから言ったじゃないですか、ソフトバンクとか楽天とかUSENとかライブドアなんて、クズの集まりですよ。本当にアホばっかり。即、逝ってよし。

Vodafoneからソフトバンクモバイルに変わっても、そのままつい使い続けてしまう、その優しさが仇になりましたね。私がもしVodafoneユーザーであったならば、即auに乗り換えているところです。
次は、ソフトバンクモバイルで、zentaさんを激怒させるような事態が必ずや起きることでしょう。

そう言えば、先日のソフトバンクモバイル事件ですが、ゲイツ君でも取り上げてくれました(2007.09/25番外編)。それから、某ジャーナリストにも情報を流したのですが、そこでも取り上げてくれました。
やはり、IT成金の親玉とも言えるソフトバンクには、多くの人々が不信感を抱いているようです。

投稿者 K川 : 2007年11月08日 21:18

とんだ災難でしたね。カード会社もいきなり停めて連絡なしとは・・・クレジットー=信用じゃぁねえんですかいな?
>仮に、私が海外旅行中だったらどうなってしまっただろう。
家人の友人はカードも取得せず、インド方面へ旅行に行って、有り金を遣い果たし、現地でバイトをして帰国したらしいですよ。

投稿者 flint : 2007年11月10日 04:01

 そう言えば、私の友だちにも強制送還で返ってこさせられた人物がいたのを思い出した。

投稿者 zenta : 2007年11月12日 12:47

2007年11月06日

私も止められました。


 私もカード、使ってます。どうせ持ってるんで、すべての公共料金(やっと今秋から最後に残った水道も解禁)に新聞代、近頃は試しに日々のスーパーやコンビニの買物まで少額でも使ってます。明細が来ると大体の生活費がわかるけど、飲み代が含まれないんで大して便利ってこともないか。
 それがこのあいだ、行きつけのイセタン・スーパーでいざ支払いの段になって、シキネジマさんが丁寧に3回試してくれたが、通らない。あ、銀行に金入ってない、引き落とし日からもう、3日たってた。「あ、じゃ、現金で」。298円? はい、じゃ、303円。まいったなあ、シキネジマさんにかっこわりぃとこ見せちゃったよ。店員教育徹底されており、みながこっちの目を見て接客するのだが、「5円のお返しになります」、魅惑の低音クール・ヴォイスと法隆寺九面観音の流し目がおれの赤面をさらに刺激する。しばらく彼女の列に並べないや。
 翌日入金、即日落ちてすぐ使えるようになったけど、しばらくして届いた明細曰く、「延遅延損害金96円」。しかたないけどさ、でも、なんか癒されたい。ひとみちゃん、今日のレジ、たのむよ。孫もいそうな年でいて平仮名で「ひとみ」、法華寺の十一面観音さま。でもお会計場にエントリーして見渡すと、明らかに空いてるのは微妙に猫背のギョロ子、阿修羅像が待ち構えている。お、おれの目を見てる……。

投稿者 shachi : 03:00 | コメント (3) | トラックバック

 さすがは寺町界隈って感じで、仏像系のおねえさん(おばさん……おばあさん?)ばかり揃えているんだなあ。ちょっと買い物に行ってみたくなった。

投稿者 zenta : 2007年11月09日 07:04

 推定、九面観音29才、十一面63才、阿修羅19才ぐらいかな。並ぶとなかなかの壮観です。

投稿者 shachi : 2007年11月10日 01:53

ひとみちゃん、63歳。何か可愛い♡

投稿者 flint : 2007年11月10日 04:11